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2022.05.13 [金]

Adventurer4 の欠点と対策 その2

Adv4_Settting03.jpg


現時点で私が認識しているAdventurer4 の欠点数点と、その対策を書いておきます。



欠点とは?

  1. プリントする時(毎回ではないが頻繁に、しかもベッドレベリング調整をキッチリおこなった後でも)ノズルとベッド間の距離が上下0.1~0.2mmずれていることがある。
    (改善対策無し、対処法有り)
  2. ベッドと、ノズルが平行ではない。
    (改善対策有り)
  3. 9点キャリブレーションは期待している物ではない。
    (上記2の対策で改善できる)
  4. プラットフォームシートの食いつきが強すぎる。
    (改善対策有り)


便利機能

  • プリント開始してから、設定変更ができる。(本体側で)




1.頻繁に上下0.2mmずれる

ベッドレベリング(キャリブレーション)を厳密に行った直後であっても、プリント開始時には上下どちらかに0.1~0.2mm、ノズルとベッドの間の隙間がずれて(狂って)いることが頻繁にあります。必ず毎回というわけではありませんが、時には毎回狂っていることもあるくらいに頻繁にズレが生じます。


これについて私が現時点で認識している改善対策はありません。

が、対処方法はあります。


恒久的な対策ではないので、毎回実行する必要がありますが、3Dプリントには必要なことだと割り切ればどうということはありません。


1層目だけの問題で、1層目がうまくいけばその後はきれいに積層してくれますので、動き始めたら1層目をよく見て対処します。


ぶっちゃけ個人的には、これはこの商品の大きな欠陥であり、日本のメーカーなら無償修理対象になるだろうと思います。しかしながら国内メーカーではないので(個人的には)そういうことをしてくれるだろうとはまったく期待していません。対策部品の有料販売でも構わないので発売してくれたら良いのになと思っているくらいです。まあないでしょうけどね。私的には「修理対策部品の販売」と「具体的な修理方法の案内」をしてくれれば「良くやった」と賛辞を送りたいくらいです。(それくらいまともなアフターケアには期待していない)


※この症状は、ボールネジ特有の「バックラッシ」(バックラッシュともいう)が起こっているのではないかと私は推測しています。それを確認する方法を私は知りませんので断言はしません。CNCフライス盤自作勢界隈ではこの対策は常識ともなっているようです。「ボールねじ バックラッシ」で検索してみると、くわしく書かれている記事をいくつも見ることができます。この対策のため、3DプリンターCreality Ender3 用に「アンチバックラッシュナット」も販売されています。Adventurer4 に使えるサイズの物はないかと2022年3月初め頃にしつこく探してみたこともあるのですが見つかりませんでした。Adventurer4 のボールネジは直径7mm、1.6mmピッチで四重螺旋です。



※ツイートした写真ではノギスの位置がダメすぎですが、今までに何回も測り直しているので直径7mmであってるはずです。気になる方は御自分のAdventurer4 のボールねじをノギスで確認してみて下さい。



ノズル高さ上下ずれの対処方法

  • 1層目だけは見ておくこと。
  • 「枠(ブリムとも言う)」を10mm付けてプリントすると対処しやすくなります。
  • ノズルが低すぎるとコンコン鳴って、ほとんどフィラメントが出ません。
    ※枠(ブリム)が出力されている間に本体設定で対応可能。
  • ノズルが高すぎるとフィラメントがベッドにしっかり定着せず、浮いた状態になります。
    ※枠(ブリム)が出力されている間に本体設定で対応可能。
  • そういう場合は「3Dプリンターを止めず、動かしたままで本体側の設定でノズル高さの調整を実行」します。
    ※下記「便利機能」を参照して下さい。
  • 0.1mm単位で(充分です。それ以上細かい単位の調整はほぼ必要ありません)ノズルを上げるか下げるかすると良いです。
  • 1層目を見て調整すれば(ノズル高さの問題だけであれば)これで後は問題なくプリントできるはずです。
  • これで解決できないようなら3Dプリンターを止めて、その他の問題・原因を考えて対処する必要があります。


2.3.ベッドとノズルが平行ではない

しかも、9点キャリブレーションは期待しているようなシロモノではない。


事前に「幅広のマスキングテープ」か、「耐熱アルミテープ」を購入しておく必要があります。

■PLAフィラメントしか使う予定が無いならマスキングテープ(耐熱温度120℃)で大丈夫です。

■ABSなどを使用する予定があるなら「耐熱アルミテープ」を購入しましょう。


平行ではない改善方法

  • 9点キャリブレーションを実行して、
    「どのポイントを何mmに設定したかメモしておく」
  • メモを見て、
    「どこが何mm低いのか、一番高いポイントから高さの差を計算して出し、イメージとして把握する」
  • 幅広のマスキングテープか、耐熱アルミテープを用意しておき、それをプラットフォーム板の裏に貼り付けて平行を出す。
  • 私の場合は向かって左側が一番低かったのでマスキングテープを4層貼り付けました。(私が使用したマスキングテープは3Mの243JPlus、幅18mmです。モノタロウの商品詳細欄には厚さ0.08mmと書かれていますので、高さの差数とほぼ合致しました。)
  • 裏面にテープを貼り終わったら、確認のため9点キャリブレーションで計測してみましょう。0.1mm以下の差数ならおそらく問題ないでしょう。(私的にはこのクラスの3Dプリンターで0.1mm以下を追い求めてもあまり意味が無いように思います)その後テストプリントします。BOOTHにて3Dプリント用の出力テスト用STLファイルを無料配布しています。必要であればどうぞ。
  • これが完璧にできれば、次回からは動いた状態で本体側でで0.1~0.2mm上下調整するだけです。Adventurer4 の場合、ノズル高はどうしても頻繁にずれる(狂う)ので、プリント開始時に1層目を見て、異常があれば本体側で調整して下さい。それだけで後は問題なく最後まで積層されていくはずです。(フィラメントが劣化していなければ)

Adv4TapeBedLeveling_001.jpg

以前に、こちらにも書きましたので参考にしてみて下さい。

アナログ的なベッドレベリング調整


Adventurer4 用のレベリング確認用のSTLファイルを公開しました。


無料です。


WS001055.jpg

20mmx20mmx0.4mmx9枚(W220mxD200mm)


BOOTH:【無料】3Dプリンターレベリングテスト




4.シートの食いつきが強すぎる

最初から貼り付けられている黒いシートをはがして、市販品のプラットフォームシートを貼り付けて対処します。


■私が気に入って使用しているのは、
「3M(スリーエム)プラットフォームシート」
ですが、 Amazon では売り切れのようで、検索してみると 楽天ビック にはまだ在庫があるようだったので予備を注文しましたが、他店ではほとんど取り扱い終了のようです。(2022年05月17日現在、 ビックカメラTRUSCOオレンジブック.com(在庫限り:231袋) 、ではまだ販売されています。)


■幅広の60mmマスキングテープもプラットフォームシートとして使えますよ。


■最近は「PEIシート」が人気があるようなので試してみるのも良いのではないかと思います。



便利機能

3Dプリンターが実際にフィラメントを出し始めてからでも、3Dプリンターが動いている状態のまま、本体側で色々設定の変更ができて便利です。



Adv4_setting02.jpg Adv4_setting01.jpg

Adventurer4 の本体側で、ノズル温度、ベッド温度、スピード、ノズルの高さ、フィラメント押出率、ファン速度、をプリントを止めずに変更できるので、とても便利です。





Amazon







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